好きでもないけれど(ただし、嫌いでもない)、スターターにも手を振ってみたりする。
■言い出しっぺの思惑
スタートロスは陸連登録の威力で30秒ちょっと。
心配だったスタート直後の渋滞も、全車線を開放していたため、皆無。
冷たい雨だというのに、沿道には想像以上に人が出ていた。
西新宿と東新宿をつなぐ大ガードをくぐり抜け、新宿歌舞伎町を左に見て走る。
ヒト! ヒト!! ヒト!!!
普段、車の切れ目のないこの繁華街の6車線道路を、東京メトロのロゴが入った白いビニールポンチョを着たヒトが埋め尽くし、同じ方向に走って行く。
その光景は、一斉に放牧された牛か羊のよう。
自分もその中の1匹なのに、無性に可笑しくなった。
走友会のfrunのウエアを着た仲間が抜いていくので、声をかける。
「naoさぁーーーん! あっ、やまちゃん!!」
すると後ろから声を掛けられる。
「声が聞こえたから、いるなーって思った」
yahoo!掲示板多摩川トピのboozerさん(以下、ぶーさん)。
そんなに声、でかかったですか?(汗)
白いポンチョでウエアが見えないから、frunの人たちが黙って抜いていくようなので、ポンチョを脱ぐ。
しばらくして、手袋も取って、スパッツのウエストに挟む…、あれっ????
「落としましたよ!」
後続のランナーが教えてくれる。
何を落としたか、わかっていた。
何かの時のために持っていた、1000円札1枚と500円硬貨1枚が入ったビニール袋だ。
「ありがとうございます。でも、いいです…」
ワタシが東京マラソンに落としたお金、1500円。
経済効果は如何に?
きっと沿道整理のボランティアがゴミ回収の際に拾ってくれ、大会主催者から遺失物として届けられ、最後には都の財政に繰り入れられるだろう。
■阿呆の思惑
5キロの給水所には、frunのメンバーが団体で応募してボランティアをしている。
両側にテーブルが設けられているので、どっちにいるのかわからず、右側に取りに行ったのだが、ハズレ。
左後方から声を掛けられたが、距離が遠く、誰が声を掛けてくれたのか不明。
(あとから聞いたことだが、frunの会議室には前日までに左側だと書かれていたとか)
多くの友人がボランティアとして参加していた。
スタート地点の荷物預かり、各所の給水、沿道の整理、ゴールのチップ回収…。
走っているランナーよりも、寒かったに違いない。
また、応援に来てくれた人も多かった。
雨の中を、地下鉄で移動し、沿道から大会を盛り上げてくれる。
あらかじめ応援地点を聞いていれば、その辺りでその人を捜しては声を掛けた。
応援地点を聞いていなかったのに、なぜか視界に飛び込んできた人もいた。
もちろん、聞いていたのに、見つけられなかった人もいたが。
ボランティアの人も応援の人も、走りたくても走らせてもらえなかった人たちが少なくない。
この人達が東京マラソンを支えて、ワタシは走らせてもらっている。
すごく嬉しくて、楽しくて、幸せだった。
せっかく走らせてもらっているのだから、普段はマラソンやランニングとは縁のない人々が「東京マラソンってどんなもんだろうって思って来てみたけど、見ているだけでも楽しかったね。来て良かったね」って感じてもらいたい。
この大会が根付くために必要なことだ。
だから、笑顔を絶やさないようにし、子どもやおばちゃんから「ガンバレッ!」と声を掛けてもらったら手を振り返していた。
20キロ過ぎくらいまではね。
色んなランナーを紹介していて、途中授乳されているママさんランナーを見た時はビックリ。
来年はさらに抽選の倍率が高くなりそうですね。
間違いなく、応募者は増えるでしょうね。
勝手なウワサでは「来年は4倍になる!」というのがありました。
ダイジェスト、そんなのがあったんだぁ。
授乳も、お日様の下だったら気分がいいだろうけど(笑)、あの雨じゃあね。
しかし、母は強し!だね。